Aoki Y, Shibasaki M, Nakata H
色字共感覚とは、文字を見ると特定の色が見える、または感じるという認知特性のことです。一般的には、人口の約1%の方が持っているとされています。これまでの色字共感覚の研究では、「色をどのように知覚しているのか」という視覚認知の研究がほとんどでした。今回、本研究グループは視覚認知ではなく、「Go/No-go課題」という反応遂行・反応抑制に関わる脳活動について、脳波事象関連電位を用いて調べました。その結果、色字共感覚者と非色字共感覚者では、視覚認知以外の課題であっても脳活動動態が異なることが示されました。そのため、色字共感覚者は文字を見ると特定の色が見える、という視覚認知特性があるだけではなく、他の認知機能にも特異性があることがわかりました。
本研究結果は、「Scientific Reports」にオンライン版として掲載されました。
https://www.nature.com/articles/s41598-023-32389-8
プレスリリース（投げ込み版）リンク ☟
https://nwu-eng.jp/medbio-eng/wp-content/uploads/2023/06/press2023scirep-02.pdf
