Nakata T, Shibasaki M, Nishimura Y, Kinoshita T, Hashizaki T, Kamijo YI, Kouda K, Umemoto Y, Tajima F
頸損患者の皮膚血管のアドレナリン作動性調節についての論文が「American Journal of Physiology」に掲載されました。
この論文では、事故などで頚椎に損傷を負った方の末梢における皮膚血管収縮系の残存機能を評価しました。その結果、神経が遮断されているが、皮膚血管は健常者と同等の血管収縮機能を維持していることが確認され、末端の自律神経においても神経が刺激を受ければ、アドレナリンを放出することが確認されました。このことは将来的に神経再生技術によって損傷部が修復されたのち、末梢の体温調節反応が機能する可能性を期待させるものです。また、末梢の神経刺激でドーパミンが放出され、皮膚血管拡張に作用している新しい発見もありました。
本論文は、和歌山県立医科大学のリハビリテーション医学講座との共同研究です。