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大背戸豊准教授 研究室プレスリリース:「やわらかい電気」で色が変わる〜電子デバイスへ利用可能な新フレキシブル電子材料の開発〜

 奈良女子大学研究院工学系の大背戸豊准教授(工学部担当)と生活環境学部情報衣環境学科衣環境学コース4回生(当時、現 卒業生)の江口莉理さんによる研究の成果として、電気を加えることで色が変化する「エレクトロクロミックデバイス」に応用可能な新しいレドックスヒドロゲル材料が開発されました。本研究では、従来、水に不溶なフェロセン分子を包接化合物として水溶化したものを、ポリビニルアルコールとホウ砂から成るヒドロゲルマトリックスに導入することにより、電気化学的に可逆な応答性と柔軟な加工性を兼ね備えたゲルを実現しました。今回の成果は、柔軟性と機能性を併せ持つ材料の開発という観点から、今後のフレキシブルエレクトロニクスやウェアラブルデバイスなどの次世代電子デバイスの進展に資するものです。 

本研究は、奈良女子大学の学部学生との緊密な共同作業によって進められたものであり、教育と研究が直結した取り組みの中から、実用的な機能材料の提案という明確な成果が導かれた点でも大きな意義を持ちます。大学内での基礎的かつ独自性の高い研究活動が、次世代のエレクトロニクス技術への橋渡しとなり得る可能性を示しました。 

なお、本研究成果は、英国王立化学協会の材料化学系学術誌 Journal of Materials Chemistry C 電子版に2025年7月21日に公開されました。 

下記のプレスリリースより、研究の詳細をご覧いただけます。

▶︎(PDF)プレスリリース「やわらかい電気」で色が変わる〜電子デバイスへ利用可能な新フレキシブル電子材料の開発〜
https://pr.nara-wu.ac.jp/news/uploads/de6bb2abbc273cade922a71a0840917c3513c818.pdf

研究者紹介

大背戸 豊 (OHSEDO Yutaka) 准教授

研究者総覧 |有機機能材料、高分子材料

奈良女子大学工学部